選分 つかむ
ダンジョンで命を落とした冒険者たち。彼らの遺体は、危険な場所で朽ちていく運命にある。だが「死体でもいいから帰ってきてほしい」と願う遺族の声に応える者がいた。それが「死体担ぎ」のネムだ。ダンジョンで遭難したガレンは、そんなネムと出会う。獣の巣窟、海の底、どんな危険な場所へも赴き、死者の無念を背負って遺体を家族のもとへ届けるネム。その仕事は時に理解されず、嫌悪されることもある。しかしネムは今日も、死者と遺された人々の想いに寄り添い、静かに歩みを進める。命の尊さと弔いの心を深く描く、心温まる弔いファンタジーだ。