小川 しらす
毎日ポテトを食べる高校生の本田あみかは、あまり多くを語らない。いつからか心の奥底に沈んだ家族団欒の記憶。彼女のように教室や家から居場所をなくした少年少女たちが、切実な孤独や渇望を抱えながら、しょっぱくてあたたかい出会いを求めていく。絵の才能に嫉妬する小学生、ドブ川から孤独を叫ぶ不良中学生、謎の光線銃で復讐を企む少年。それぞれの物語が、十代の心の空腹を真摯に、そしてユーモラスに描き出す。苦くも優しい、心にじんわり染みわたる青春群像劇だ。