二宮ひかる
人間と“うさぎ”が共に暮らす、どこか懐かしい世界。耳のないうさぎの少女・キヌには、他のうさぎにはない「母親の記憶」があった。普通、親の顔を知らずに育つうさぎたちの中で、なぜ自分だけが違うのか。寮生活を送るキヌは、ある出来事をきっかけに人間とうさぎの間に横たわる、見えない壁や違いについて深く悩み始める。その記憶が意味するもの、そしてこの世界でうさぎとして生きる意味とは。甘くもほろ苦い思春期の葛藤を丁寧に描く、心温まるジュブナイルドラマだ。