穂積
結婚式の前日、それぞれの想いを胸に過ごす男女の繊細な心情を描いた表題作「式の前日」。双子の兄弟の絆、ワケありの親子関係、そしてどこか不思議な存在が見守る兄妹の物語など、珠玉の短編が紡がれる。日常のささやかな情景から、ふとした瞬間に訪れる心の機微を温かく鮮やかに切り取った作品集だ。人との繋がりや、言葉にならない感情が織りなす人間ドラマは、読者の心に深く響き、時に驚き、そして温かい涙を誘う。穂積が贈る、切なくも尊い“ふたりきり”の物語をぜひ味わってほしい。