木村さくら
濃藍アパートメントに暮らす人々を見守るのは、出入り自由な美しい白猫・美美。絵本編集者の遠久野をはじめ、個性豊かな住人たちの日常が、美美の視点を通して優しく紡がれていく。水彩画のような独特のタッチで描かれるのは、それぞれの人生が織りなす小さなドラマたちだ。猫を主軸に、アパート界隈で繰り広げられる心温まる物語は、読者にそっと寄り添うような癒やしを与えてくれるだろう。優しさに満ちた、じんわりと心に染み渡るヒューマンドラマである。