山口つばさ/新海誠
季節は春の始まり、雨の降る日だった。僕は彼女に拾われた――。都会で一人暮らしをする彼女と、彼女の飼い猫チョビ。猫の視点から描かれるのは、彼女のささやかな日常だ。仕事や人間関係に悩み、時に孤独を感じる彼女。そんな彼女を、チョビはいつもそばで見守っている。温かい日差し、静かな雨音、そして彼女の優しい手。一人と一匹が織りなす、切なくも愛おしい日々が心に染み渡る。日常の機微を丁寧に描いた、珠玉のドラマである。