なごり 悠
大正時代、読書好きで引っ込み思案な少女ユキはカフェーで働いていた。ある日、ユキが密かに憧れる女流作家・東紅子が店に現れる。店の扉が開き、目と目が合った瞬間、二人の運命は動き出した。紅子はユキを自身の恋愛小説のモデルにしたいと告げ、ユキは生まれて初めての恋に落ちていく。紅子が他の人と話すだけでどうしようもなく胸が苦しい。憧れの人に翻弄され、恋に戸惑いながらも惹かれていく少女の物語が、大正ロマンの美しい世界で紡がれる。甘くも切ない、心揺さぶる百合ロマンスだ。