梓 義朗
日常の隙間に潜む、ちょっぴり不思議で愛おしい瞬間たち。梓義朗作品集『浮・遊・感・覚』は、そんな少年少女たちの危うくもきらめく日々を切り取った短編集だ。キャベツ畑で起こる奇妙な出来事、蔦に絡まる美青年、ドクターフィッシュの風呂で涙に虹がかかる少女……。どこか浮遊するような独特の世界観で、彼らの心の機微や人生のおかしみを鮮やかに描き出す。時に幻想的で時に叙情的、だけどなぜか心に刺さる言葉と絵が、読者を魅惑の物語へと誘うだろう。変だけど愛すべき、唯一無二の青春群像劇がここにある。