さいとう・たかを/池波正太郎
江戸の町を震撼させる凶悪な盗賊たち。そんな悪党どもから「鬼の平蔵」と恐れられる男がいた。火付盗賊改方長官・長谷川平蔵である。天明七年、火付盗賊改方御頭となった平蔵は、部下の与力・同心や密偵たちを率い、江戸の治安を守るため日夜奔走するのだ。金品に手をつけぬ本格の盗賊から、人情に厚い悪党まで、様々な事件に隠された人間の業を鋭い洞察力と時に情け深い心で裁いていく。勧善懲悪だけではない、奥深い人間ドラマが胸を打つ本格時代劇画だ。