さいとう・たかを/池波正太郎
江戸の品川台町で腕利きの鍼医者として慕われる藤枝梅安。だが彼にはもう一つの顔があった。それは金で悪を葬る「仕掛人」という裏の顔だ。相棒の楊枝職人・彦次郎とともに、梅安は人知れず悪党たちを仕掛け針で闇に葬っていく。表の顔は人助け、裏の顔は殺し屋。この二つの顔を持つ男が、江戸の闇に潜む悪を裁く。池波正太郎原作の本格時代劇画は、ダークヒーローの魅力と江戸の人間模様が交錯する、まさにコミック・ノワールの傑作だ。