祖父から受け継いだ山だけが唯一の居場所だった高校生・美駒。幼馴染に初恋の相手を奪われ、学校でも孤立する彼の心は、その山でしか安らぎを見つけられなかった。しかし、ある日、大切な山に顔を隠した謎の男が小屋を建てているのを目撃する。この出会いが、美駒の運命を大きく狂わせ、山に渦巻く愛憎の物語が幕を開けるのだ。峰浪りょうが描く、人間の心の奥底に潜む感情を抉り出すような、息をのむ愛憎劇だ。