ましろ/はなぶさ/宵マチ
「――……ああ、まただ」。伯爵令嬢イリアは、婚約者ソレイルと妹が恋に落ちる瞬間を何度も繰り返して見ていた。なぜ自分だけが同じ時をループするのか。愛するソレイルに振り向いてもらえず、ただ妹との恋を見守るしかない運命に、イリアの心は深く傷ついていく。抗えない悲劇の中で、彼女は絶望を抱えながらも、この繰り返される運命から抜け出す術を探し続ける。そんな彼女の前に現れたのは、謎めいた一羽のカラスだった。切なくも美しい、時を巡るSFラブファンタジーだ。