もくふう
「自転車の声が聞こえる」――そんな不思議な能力を持つ八栄輪は、人との距離を置くためヘッドホンでその力を隠して生きてきた。しかし同級生の空の自転車を助けたことをきっかけに、輪は自転車の精霊の姿を目にする。それを機に輪の世界は大きく変わり始めるのだ。新たな自転車の精霊「雪」との出会い、空の抱える家庭の問題、そして孤高の級友との交流。さらには「マリア」と呼ばれる二つの自転車が輪の家族に隠された秘密を明らかにしていく。自転車と心を通わせる少女が織りなす、青春と絆のSFファンタジーだ。