蝉丸
再婚相手の妻には高校生の娘・透桜子がいた。新しい家族との生活に喜びを感じる主人公・西弘人。だが透桜子は、弘人にやけに懐き、その距離感は次第に常軌を逸していく。無邪気な笑顔の裏に隠された、まるで恋人のような甘え方。弘人は戸惑いながらも、思春期の娘との接し方に悩むだけだと自分に言い聞かせる。しかし透桜子の巧妙な誘惑はエスカレートし、弘人の妹・知佳も家族の異様さに気づき始める。この子の真意はどこにあるのか。仄暗いサスペンスが心をかき乱す、歪んだホームドラマだ。