佐藤洋寿
究極の母親を求める少年がいた。施設で育ち、いくつもの家庭を渡り歩いてきた中学生・三木涼太。彼は現在の母親・早苗と暮らすが、その関係はどこか歪だ。早苗は涼太の言動に怯え、涼太は早苗の至らぬ点を冷徹に記録している。そんなある日、涼太はクラスメイト・薫の母親である笠井リカと出会う。息子を溺愛する過保護なリカの姿に、涼太は理想の「母」を見出す。彼は巧みにリカへと近づき、その信頼を勝ち取っていく。涼太の狂気に満ちた母親への執着が、やがて周囲を巻き込み、予測不能なサイコ・サスペンスが幕を開ける。