別天荒人/外薗昌也
思春期の少年少女たちが織りなす、甘くも切ない、そしてどこか奇妙な恋愛模様を描いたオムニバス作品だ。女の子が苦手な内気な少年と、強気な美少女の間に秘められた関係。あるいは、無防備な行動で弟を翻弄する姉と、それに特別な感情を抱く弟。学校一の美少女と若き教師が、一線を越えてしまう瞬間。それぞれの物語は、高校生の日常に潜む「性」と「自我の目覚め」を鋭く描き出す。一見するとラブコメディのようだが、その奥には人間の複雑な心理が渦巻く、読み進めるほどに引き込まれる珠玉の短編集である。