磯見 仁月
18世紀フランス革命前夜、ヴェルサイユ宮殿で貴族以上の権勢を誇る一人の仕立て屋がいた。彼女の名はローズ・ベルタン。平民の出ながら、その才能でパリの高級店「トレ・ガラン」で頭角を現し、やがて悲劇の王妃マリー・アントワネットの寵愛を受ける存在となる。王妃のファッションを独占し、時代の流行を次々と生み出すベルタン。しかし、その華やかな成功の裏では、男性モード商たちの嫉妬や革命の足音が忍び寄っていた。激動の時代を駆け抜ける、ファッションデザイナーの祖と称される女性の物語だ。