楠本まき
バイト先の書店でギタリストの岸が出会ったのは謎めいた女性・蜜だった。彼女の足首に運命の赤い糸を見た岸は、その魅力に抗えず深く惹かれていく。蜜は絵のモデルをする際「ドーリス」という別名で呼ばれ、常に何かを待っているようだった。岸は蜜に溺れ、二人の関係は共依存へと加速する。蜜は皮を脱ぐように姿を変え、岸はそんな彼女に翻弄されていくのだ。これは破滅へと向かう濃密で絶望的なラブストーリー。退廃的でスタイリッシュな世界観に酔いしれる一作だ.