岡崎京子
退屈な日常を送る女子高生・若草ハルナ。ある日、元彼にいじめられる同級生・山田一郎を助けたことから、彼の秘密を知ってしまう。それは河原に打ち捨てられた人間の死体だった。山田はその死体を「宝物」と呼び、ハルナの後輩でモデルの吉川こずえもまた、その死体に執着する。ゲイであることを隠す山田、彼に一方的な愛情を向けるカンナ、暴力的な元彼・観音崎、そしてハルナの友人ルミ。それぞれの孤独や焦燥が交錯し、彼らの歪んだ青春が描かれる。90年代の閉塞感をリアルに切り取った、衝撃の青春群像劇だ。