片山愁
20世紀初頭の日本、一見平和な町には人知れず不思議な出来事が満ちていた。大学生ながら父に代わり古道具屋を営む忍のもとには今日もまた奇妙な品々が舞い込むのだ。覗くとおぞましいものが見える望遠鏡、夜中に歩き出す洋人形、人を誘う枯井戸など、不可思議な品々とそれにまつわる事件が次々と忍の日常に迷い込んでくる。忍はそれらに秘められた人々の想いや因果に触れていくことになる。レトロな雰囲気とダークな世界観が織りなす、どこか物悲しくも美しい幻想譚だ。