児島 青
古本屋「十月堂」の扉を開けば、そこは本と人が再び出会う場所だ。ひっつめ髪の気だるげな青年店主が営むこの店には、今日も様々な客が訪れる。本を愛する常連客、背伸びしたい女子高生、不要な本を捨てに来る男、亡き夫の蔵書を売りに来た未亡人。彼らが手に取る一冊の本が、思わぬ縁を紡ぎ、それぞれの人生にそっと寄り添っていく。本を巡る人間模様を丁寧に描き出す、心温まる珠玉のヒューマンドラマだ。本好きならきっと胸を打たれるだろう。