桜井海
ペットショップで売れ残っていた一匹の成猫。日に日に値段が下がり、誰にも見向きもされず諦めていた猫の前に、ある日一人の男性が現れる。「私が欲しくなったのです」その言葉に救われた猫は「ふくまる」と名付けられ、元ピアニストの神田冬樹おじさまとの暮らしを始める。妻を亡くし心を閉ざしていたおじさまと、愛されることを知らなかったふくまる。一人と一匹は互いに寄り添い、温かい日々の中で少しずつ心を通わせていく。これは、誰かに愛されたかった猫とおじさまが織りなす、心温まる日常の物語だ。