小野不由美/梶原にき
明治二十九年の帝都・東亰。夜の街では全身火達磨の“火炎魔人”や赤姫姿の“闇御前”といった異形の存在による奇妙な殺人事件が相次いでいた。帝都日報の記者・平河新太郎と大道芸師の顔・万造は、闇御前に襲われながらも生還した被害者・常のもとを訪れ、事件の真相を追い始める。魑魅魍魎が跋扈する闇深き東亰で、彼らはやがて名家・鷹司家のお家騒動に巻き込まれていく。人の心の闇と怪異が交錯する、妖しくも濃密な伝奇ミステリだ。