芦奈野ひとし
「お祭りのようだった世の中」がゆっくりと落ち着き、「夕凪の時代」と呼ばれる近未来の日本。岬の突端で喫茶店「カフェ・アルファ」を営むのは、オーナーの帰りを待つ人型ロボットのアルファだ。彼女は愛用のスクーターでコーヒー豆を買いにヨコハマへ出かけたり、カメラ片手に世界の美しい風景を切り取ったりと、穏やかな日々を過ごしている。時に人間や他のロボットたちとの出会いを通じて、世界の移ろいや小さな発見に心を揺らすアルファ。ゆったりと流れる「てろてろの時間」が心地よい、心温まるSF日常譚だ。