永美太郎
大正十二年、関東大震災で全てを失った青年・川口松太郎は、師を追ってモダニズム華やぐ大阪へ。そこで出会ったのは、後の直木三十五こと植村宗一だった。二人はプラトン社で新雑誌「苦楽」の創刊を目指し、個性豊かな文士たちと奮闘するのだ。ゴシップ記事を放り出し小説を書き始める植村に松太郎は振り回されつつも、その才能に魅了されていく。若き文士たちの熱い交流と葛藤が、近代日本文学の黎明期を鮮やかに描き出す青春群像劇だ。大正ロマンあふれる世界観にきっと夢中になるだろう。