野間 与太郎
1965年、北大西洋に浮かぶケンズ島。船の事故で両親を亡くした少年オリジは「誰も死なない船」を作る夢を抱き船大工を志す。しかし彼が働くことになったのは、いまだ舟葬文化が残るこの島で、故人を送るための葬送舟を作る工房だったのだ。死をお金にする葛藤に苦しむオリジ。そんな彼に相棒のアルトや島の人々、そして「モンガータの旅人」がどんな景色を見せるのか。正反対の舟職人二人が織りなす、切なくも心温まる情景譚だ。