永井三郎
田舎町で暮らす学生・三島は、長髪でなよなよしているという理由で同級生からいじめられていた。彼は男性が好きで、隠れて女装することが唯一の心の拠り所だった。ある日、三島が大切にしていた口紅をいじめのリーダー・桐野が持っているのを目撃する。桐野は三島の口紅をこっそり自分の唇に塗っていて……。この出来事をきっかけに、二人の間に秘められた感情が交錯し始める。自分のアイデンティティに悩み、葛藤する少年たちのひと夏の青春が、痛々しくも鮮烈に描かれる物語だ。