カラスヤサトシ
カラスヤサトシが贈る、背筋が凍るような超短編ホラー集「ぢごくもよう」。日常に潜む不穏な気配や人間の内側に巣食う禍々しさを鮮やかに描き出す。遊園地の人混みに紛れる死者の影、老人の言葉に導かれ見てしまう太陽の目、不貞を働いた夫への復讐を誓う女の夜道など、わずか数ページで読者を厭な地獄へと引きずり込む。自己の消失や自我の崩壊といったテーマが深く掘り下げられ、読後には心に重くのしかかるような余韻を残すだろう。エッセイ漫画の巨匠が放つもう一つの顔、その切れ味鋭い恐怖体験をぜひ味わってほしい。