あき
エルハンブルグ城に渦巻くのは、嫉妬と羨望、そして軽蔑の感情だ。王マディスと彼の忠実な剣士ラルヴァン。固い絆で結ばれていたはずの二人の関係は、プリマ嬢の登場と息子ペルセスの誕生によって少しずつ狂い始める。城に棲む、ラルヴァンだけに見える「天使」は何を思うのか。自らの出生に疑問を抱くペルセスがラルヴァンを訪ねる時、運命の歯車はさらに大きく動き出す。人間たちの複雑な感情と、超常的な存在が織りなす、耽美でダークな人間ドラマが心を揺さぶる一作だ。