崎由けぇき
時は大正。藤棚家にお嫁にやってきた少女きぬは、文筆家の夫・遥と新婚生活を始める。遥は極度の人見知りで、祝言の日にも床下に隠れてしまうほどだ。きぬはそんな夫の極端な性格に戸惑いつつも、彼の意外な一面に触れていく。西国出身のきぬにとって、雪や富士の山といった初めての景色は新鮮だ。無精者に見えた夫が、実は懐の深い優しい人だと気づき始める。恋を知らずに結婚した二人が、ゆっくりと夫婦の絆を育んでいく姿は微笑ましい。不器用ながらも互いを思いやる二人の、健気で愛くるしい大正新婚ラブコメディだ。