松原利光
「理不尽な世界で、人は何をよすがに生き抜くのか」 父親の自殺、母親の愛人による虐待、そして自らの手で人を殺めてしまう少年・芥生リク。絶望の淵にいた彼が、借金取りの元ボクサー・所沢京介の「拳」に魅せられ、自らも強さを求めることを決意する。児童養護施設での新たな悲劇を乗り越え、リクはボクシングの世界へと足を踏み入れるのだ。華奢な体躯に秘めた天性の危険察知能力と闘争心を武器に、壮絶なボクサー人生を歩む。これは、全てを失った少年が、その拳一つで運命を切り開く、魂を揺さぶるボクシングドラマだ。